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内容

改善前：before　

　既存のお客様から鉄物ワークの内径加工を行う際に、チップなどの寿命がもたないので改善を行いたいとご相談を頂きました。加工方法の詳細をお伺いすると、内径加工で突き出しが長く、工具の振動（びびり）が発生していることが原因であるとわかりました。このように切削加工において、非常に長い工具の突き出しが必要とされるケースでは、工具の振動（びびり）が問題になることが多くございます。

①加工品質の低下

②工具の破損

③加工効率の低下

品質の高い、効率的な加工を実施するためにびびりの対策はとても重要になります。このびびりは、「切削抵抗によるたわみ」や「切削抵抗の変動」により発生してしまいます。対策として、突き出しを可能な限り短くする、工具径を太くするなどが挙げられますが、ワークの形状によっては工具の長い突き出しを余儀なくされる場合もございます。

そこで、当社取り扱いメーカーのサンドビック（株）様の防振工具（サイレントツール）をご提案させていただきました。

改善後：after

　この防振工具には、スライダー画像のような防振機構が内蔵されております。この防振機構に組み込まれているウェイトはびびりが発生した際に、慣性の法則でその場に留まろうとします。その結果、バイト全体の振動による動きと、内部ウェイトの動きの位相に差が生じます。この位相差がバイトの振動を吸収する役割を果たし、振動を減衰させることが可能となります。

【用途】
・内径旋盤加工、突っ切り加工、溝入れ加工、ねじ切り加工の改善
→びびりが抑制されるため、切削条件を大幅に改善することが可能です。

・3 x D以上の突き出し量の加工における生産性の向上
→3 x Dから14 x Dまで幅広い突き出しに対応可能です。

お打合せにて加工の詳細や、ワークの特性をヒアリングさせていただき最適な防振工具を選定させていただきました。その結果、びびりやチップの寿命も改善でき生産性の向上を実現しております。

防振工具も様々な種類がございますので、ご興味のあるお客様は羽根田商会までご連絡ください。最適な機器の選定によりお困りごとの解決をお手伝いさせていただきます。

【防振工具　種類】
・旋削用　ボーリングバイト
→航空機部品、機械主軸、自動車部品に最適。

・フライス用　アダプタ
→金型、大型箱物部品、建機部品に最適。

・ボーリング用　粗用、仕上げ用
→建機部品、自動車部品、航空機部品に最適。