キタムラ機械製 立型マシニングセンタ 3XIF 加工精度復元 修理
サービス範囲 | 現地調査 ⇒ 見積 ⇒ 引取り ⇒ オーバーホール ⇒ 据付 ⇒ 精度出し |
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施工対象 | 工作機械 |
メーカー | キタムラ機械株式会社 |
施工分類 | オーバーホール+搬入出+サポートBRG交換+X,Y軸スライドAssyのターカイト貼替及び共摺合修正+XY直角度調整+X軸テーパーギブ修正+XY軸スライド用潤滑配管、チェックバルブ全点交換ワークレストAssy、コンベア新規設計製作 |
オーバーホール | 4ヶ月 |
業界 | 自働車 |
内容
改善前:before
お客様より現在使用している立形マシニングセンタの機械加工精度が出ないと羽根田商会に連絡をいただきました。お客様からのご連絡後、羽根田商会の営業が該当工作機械のトラブル診断やオーバーホール等の技術・経験の深い協力会社と予定を調整の上で訪問し、該当の立形マシニングセンタの加工動作を確認。
結果、精度不良の原因は、ターカイトの剥離であることが判明しました。ターカイトが正常な形状で取り付いている場合は、摩擦を軽減し、防振効果もあるため、ターカイトが剥がれることで高精度加工ができなくなっていました。ターカイトはエンジニアリングプラスチック素材であり、長年の使用で劣化したり、剥離することがあるため、今回もこの部分の修理が必要と診断いたしました。
また、他にも、本来取付けが必要な部品が何らかの理由・原因で取り付けられてなかったり、バルブ・配管が接続されていないことが発覚し、その点も合わせた修理を羽根田商会より提案させていただきました。 (その他部品交換、配管未設置個所の修復を実施。)
改善後:after
上記、迅速な対応とトラブル診断によって、お客様より正式に工作機械の修理のご発注をいただきました。そこで、ターカイトの張替えを含む、各種部品の取付、バルブ・配管の設置などを含む、精度復帰と延命を目的とした修理を羽根田商会で実施いたしました。その修理の手順は以下の通りです。
【 本件の工作機械の修理フロー 】
1.対象箇所分解+清掃
2.Y軸の基準⾯、Y軸ボールねじは現状使用
3.X軸サポートBRG交換&ボールねじとスライドとの平⾏度、芯⾼調整
4.XY軸スライドAssyのターカイト貼替及び共摺合修正、
XY直角度調整、X軸テーパーギブ修正
5.X軸基準側スライドは現状使用
6.XY軸Assyのみの修理とし、主軸、Z軸との静的精度に関しては除外
7.Y軸スライドのテーパーギブはターカイトを張替えし、
共摺合修正、テーパー合わせは納入時現地で実施
8.XY軸スライド⽤スライドワイパー、X軸サポートBRGは交換
9.XY軸スライド⽤潤滑配管、チェックバルブは全点交換更新
10.復元後の試切削段取、試切削確認はユーザー様にて実施
11.試運転確認
以上の流れで修理を実施し、加工精度を復元いたしました。